会派日誌

2005/7/11 月曜日本日で6月定例会閉会  最終日 今井議員、県公安委員選任で質疑。

本日で6月定例会が閉会となりました。
午後1時からの本会議で、付託案件全部各委員長報告が行われ、それぞれの委員長報告について採決が行われました。
知事提案の31議案のうち、18議案は原案通り可決しましたが、『信州型木製ガードレール設置事業費』1億6800万円全額削除。『コモンズ支援車(5台)配置事業費』2900万円の全額削除。知事が選任するとした旧望月町の吉川徹元町長の公安委員会委員の否決等がなされました。指定管理者制度に係る条例改正については継続審査など、すべてが委員長報告どおりに決定となり、最近では珍しく早い時間(午後三時前)に閉会となりました。
 今井議員は、旧望月町が北佐久郡(現在は佐久市へ合併)であり、地元であり、元吉川町長の誠実な人格を評価していましたので、県公安委員選任に際し、質疑を行いました。結果は、賛成16票、反対39票で不同意となってしましました。(1議員欠席,1議員退席)トライアルしなのは、両議員とも賛成票を投じましたが、残念な結果となりました。
閉会後の記者会見で、知事は議会への思いを「地動説(知事が目指す『県政改革』)・天動説(議会側の姿勢)」になぞらえ、無念の思いを表現されました。 

今議会に県民から寄せられた意見の中には、「県議会は、真の県民益のため議論を深めたという認識を持っているのか?」「県政の根幹に関わる議論がされたのか・?県民には、まったく伝わってこなかった。」「県民の生活を守る目線を県議は持っているのか?」「オリンピックの帳簿問題こそ百条委員会を設置すべきである。」「県議会の中で、県議達が自分達のために税金を使うのではなく、県民の生活を守るために汗して働いて欲しい」「県議会議員が県民のためにどんな仕事をしているのか、評価の物差しがないので県民には判らない。成果を公表して欲しい。」「県議側からの、政務調査費が活かされた県への提案事項等が伝わってこない。」「県議は批判ばかりしていればよいのか?」「高齢化社会へ向けて、高額な議員報酬感覚ではない庶民感覚で対応を考えていてくれるのか?」「福祉の充実は具体的に提案してくれているのか?」「少子化による教育費は県がどこまで負担していくのか。」等々、様々な疑問が寄せられています。

全国に誇れる「長野県」になるために、県民は、知事や県職員・県議が一丸となって県民のために是非頑張ってほしいと願っています。県民の生活を真摯な目で捉え、生活を守る県政を期待していると思います。
「知事と議会の対立」など県民は望んでいません。
未来を見据えた「しっかりとした県政」を願っているのだいう事が、寄せられた「県民の声」から伝わってきます。

2005/7/8 金曜日5日から7日まで委員会  本日は議案整理のため本会議なし  総務警察委員会で県公安委員人事を否決された理由求め吉川氏が「質問書」提出

7月5日から7日まで、各委員会にて補正予算案等が審議され、「木製ガードレール」「コモンズ支援車整備費」等が全額削除。高校改革統廃合案の白紙撤回を求める決議案が採択されました。又、警察委員会で具体的な不適任理由を明らかにせず、討論や質疑が何もされずに公安委員に「不適任」という理由で否決された、旧望月町町長の吉川徹氏が、木下委員長に否決の理由を明らかにするよう求める質問書を手渡しました。吉川氏は、その後、表現センターにて記者会見を行いましたが、一部の報道で否決理由が、「望月財産区の問題」と、「過去に特定の政党に所属したこと」があげられていたが、個人情報問題をどのように調べたのか。財産区の問題は過去に取り調べられたこともなく、公職選挙法に触れたことも無い。調査もせずに憶測で判断したのか等説明を求めていましたが、委員長の回答は「不適任」であるとだけの理由でした。ご本人に心当たりが無いことであれば、納得のいく説明をして欲しかったのだと思います。
トライアルしなの」には、総務警察委員がいないので詳しい経緯はわかりませんが、議会内に、中傷する様々なビラが配られていたとの事。もし、真実でないビラが配布されたのであれば、大きな人権問題に関わる事だと考えますが・・・いかがでしょうか???
吉川氏の立場で考えると、突然に降って沸いた様な出来事に翻弄され、屈辱を味わい、事実ではない事まで、あれこれ憶測されて悔しい悲しい思いをなさっているのではないかと推察します。わが身に置き換えたら、どんなにか悔しく辛く悲しい事でしょう。
今まで県公安委員会委員を務められた「松本サリン事件被害者」の河野義行氏が事件直後、事実無根の疑いをかけられ苦悩された時の嘆き・苦しみ・悲しみ等とダブり、人生には思いがけない時に思いがけない事がおきる恐さ、「諸行無常の憂い」を改めて感じました。

2005/7/5 火曜日4日の本会議で調査特別委員会「百条委員会」設置決定

一般質問の最終日、4日の本会議で、地方自治法に基づく調査特別委員会「百条委員会」の設置を求める決議案を、「賛成44」対「反対13」で可決。設置が決まりました。
「百条委員会」に付託された調査事項は以下の4項目。
 ?県下水道事業に対する知事後援会幹部の働きかけに関する事項
 ?「下水道関係の働きかけに関する文書に係る公文書公開請求に関する事項
 ?県の事務等に対する知事後援会の関与及び費用負担に関する事項
 ?住民基本台帳ネットワークシステムへの侵入実験に関する事項

2人会派の「トライアルしなの」は、少数会派という理由で、この「百条委員会」の委員にはなれませんが、多額の税金や時間を費やして調査する意義を考えると、共産党県議団の藤沢議員の反対討論が、県民の民意を的確に捉えていると感じました。
藤沢議員は、知事の側にも疑惑を抱かせたことに対して責任の一端があることを指摘しながら、知事が利権に関わった事実はなく、調査委員会の設置は必要ない。又、住民基本台帳ネットワークシステムへの侵入実験は、財務規則から外れた手続き上のミスがあったことは明らかで、今後の改善は必要であるが、{百条委員会}の対象となるような問題ではない。そもそも住民基本台帳ネットワークシステムは、政府が地方自治体に押し付けてきたものであり、現に多額の費用負担があるのに、各自治体での利用者は数%に留まり、利用しているのは圧倒的に業者であり、大量の個人情報が次々に流出して大きな問題を生み出している。長野県においてその安全性について検証する事は県民の利益を守るという点で正当な対応であった。ゆえに、設置反対。
 又、以下のことこそ優先的に真相解明をして欲しいと県民が望まれるのではないか。

  ・五輪招致委員会の帳簿償却問題
  ・県議の一人が県業務の受注企業で顧問を務めていた
  ・元県政会の政務調査費が宴会に使われていた問題
  ・県議一人で150万円も行使などの海外視察の実態

自分達の不都合な調査・解明には[ふた}をしてきていて、知事に対してだけ「百条委員会」を設置するというやり方は県民の理解を得られない。
今県議会がすべきことは、不十分な知事の対応を攻め立てるなど「政争の具」としてしか県民にはうつらない「百条委員会」の設置ではなく、「県民の暮らしを守る」ためにこそ汗をかくべきである。
暮らしへの応援・福祉の充実こそ県民の願いです。という内容。
まさしく、県民が、県議会議員に求めるものは???
『知事や県議会内に目を向ける以上に、県民へ向かって、県民の生活向上のために、県民へ目線を向けてほしい』という「県民の声」が沢山聞こえてきます。

2005/7/4 月曜日一般質問最終日  7月1日に『トライアルしなの」は『水』について研修会開催

本日(7/4)は、一般質問最終日。
今議会の一般質問は、教育委員会が今後審議する上でのたたき台として、対象となる学校名をあげたことから「高校改革プラン」を取り上げた議員が多く、答弁のため登壇した宮澤教育長の数は何回ぐらいだったのだろうかと思うほど数多く、ご労苦の程はいかばかりかと案ぜられるほどでした。
又、議員提案の『県下水道事業に対する知事後援会幹部の働き掛け等に関する調査特別委員会設置に関する決議案』が賛成多数で可決し、“100条委員会”が設置されることになりました。

「トライアルしなの」では、7月1日(金曜日)の本会議終了後、上田にて、水道水の緩速(かんそく)ろ過技術研究の第一人者であられる信州大学の中本信忠教授を講師として「水」に関する研修会を行いました。
安くておいしい水道水ができないのは、水道原水の汚染が原因ではなく、水処理の方法に問題があったからで「安く」「おいしく」「安全」と三拍子そろった「水道水」の復活についても説明を受けました。
高崎市には、1910(明治35)年から95年間も、緩速ろ過で水道水を給水している剣崎浄水場があり、キリンビールが醸造工場を高崎に建設し、「水が命」のビールにより薬を使わず、自然に任せる「おいしい水道水」が育まれたとの事。現在は、キリンビールが宇都宮市に工場を移転してしまい、水道水の良き監視人がいなくなり、基準で判断した塩素臭い水になりかけているとの事です。
環境破壊が進む現在、21世紀の命を育むものは「水」であり、「水」について、私達はもっと真摯に向き合い、取り組むべき課題であると痛感しました。

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