会派日誌

2004/12/28 火曜日「災」の2004年 世界中で最後まで天災 スマトラ沖地震 津波死者2万数千人超 M9.0

仕事納めの本日、今朝の長野は雪景色です。
26日に発生したスマトラ沖の地震による津波の被害は十数カ国にも及び、日本人を含む死者は2万2000人を超し、地震による史上最悪の惨事となってしまいました。
2004年は、『地球の警鐘』としか思えない惨事が次から次へと起こりました。天災ばかりではなく、イラクでの人質事件や国内でも幼児虐待や凶悪な犯罪が多く、心がすさんだ世の中になったと感じられます。これから先、どうなってしまうのか? 本当に不安です。
「人への温かな優しい思いやり」に欠け「人と人の心」(信頼感)で結ばれた「絆」が、過剰な機械文明の発達により失われつつある中で、真の人間としての心を取り戻して、来たる新しい年は世界中が「平穏」で「平和」な年になるようにと心から祈ります。

昨日知事は、山口村と岐阜県中津川市の越権合併について、古田議長と宮澤総務委員長と会談した際、「『信濃の国』を県民として歌いたい、長野県に残りたいという人に対する『ケア』をどうすればよいか、検討している』と延べ、県議会へも対応を求められました。知事は、「いたずらに判断の先延ばしをすることはない」とされながらも、申請に対する明確な結論は示されませんでした。
又、山口村の加藤村長と中津川の大山市長との会談で、加藤村長が「是非とも年内に申請を。村民の苦しい気持ちを年内に解消して欲しい」と、再三述べられていましたが、知事は要請に対し、県議会の可決で『歓喜の涙』を流された方もあればそうでない方もある。あの日流した涙には二通りの涙があります。長野県に残りたく思う悲しい涙を流した方達へのケアが必要」という内容のことを述べられておられました。立場上年内申請を強く求められる村長さんの姿は、今までの経緯を考えると当然と思いますが、対照的な知事の姿がとても印象的で、「信州人としての人間愛」を一途に貫いているかのように一県民の私の目には映りました。

人は、ときには悲しい嘘をつかなくてはならない時があります。
人は、ときには悲しい決断も迫られるときがあります。
自分を納得させて、悲しさを苦しさを超越して、自分なりの決断を下し自ら行動した時は、全て自分の責任において自分の心の中で消化させなくてはなりません。それが良い結果であろうとも、たとえ悪い結果であろうとも、全て自分が受け止めるべきであろうと考えます。受け止めた上で、新たな道を模索し、その葛藤の中で、人間的な深みも温かみも思いやる心も増して人間的に幅が出てくると思います。そこで初めて、人間としてひとつ成長できるのだと考えます。
山口村の今回の問題は、人々の心に何を残したでしょうか?
山口村が、信州が『溶けていく』のではなく、本当は『人の心が溶けていく』ような思いにかられます。

本日は御用納め。『トライアルしなの』の会派日誌も、次回は2005年の新春になると思います。稚拙な文で綴られて、会派の活動も十分にお伝えできなかったかもしれませんが、読んでくださった皆様に心から感謝いたします。有難うございました。

『酉歳』の新年は、卵からかえった雛鳥が大空高く舞い上がり、天空より広く見渡せる目と、育まれた強い翼で広く行動し、的確な判断力で生きる『生命力』を発揮する年になるのでしょうか?「愛の力」で育まれた『巣』の温もりをいつも感じ、忘れることがない世の中であって欲しいと願います。

新年『トライアルしなの』は、1月5日に団会議を行います。

2004/12/24 金曜日議会棟に静けさが・・・  今日はクリスマスイヴ

今朝の信州はとても寒く、上田駅前の温度計は氷点下4℃を表示していました。青空のもと凛とした冷気が張り詰めた朝です。
定例議会中、異常な雰囲気が漂っていた議会棟は、今朝は、報道関係者も山口村の村民も、傍聴の方々も、めまぐるしく動き回っていた議員や県の職員の方々の姿もなく、嘘のように静まり返っています。
二日間の延会、明け方にまで及ぶ日もあり、長く重い12月議会でした・・・・。皆様ご苦労様でした!
天皇誕生日の昨日、県外の友人・知人から電話があり、全国ニュースで扱われた長野県議会の様子を見て、いろいろな感想が寄せられました。他県の人が見ると、「何で県議会議員が他の県へ行くことを応援しているのか判らない。何か変だ」という感想が多く、今までの複雑な経緯は十分に理解されてはいないと思いますが、一般の人の目には異常な光景として映った様です。
とにもかくにも議案は可決されました。越県合併が実現されれば、大きな歴史の一ページが開かれる事になります。
国が進める道州制の結果、何年後かの日本はどのように変わっているのでしょうか?

今年もあと僅かとなりました。
今日はクリスマスイヴ。県内各地で美しくイルミネーションされたところが多く、人々の心を和ませてくれています。
「災」で表された今年一年。
来たる新しい年は「災」転じて本当の「福」と「幸」が多い年になって欲しいです。

2004/12/22 水曜日12月定例会異常事態  午前零時半過ぎに開会 

県議会12月定例会は20日の閉会日が会期を2日間延会し、本日最終日となりました。
午前10時から本会議が再開し、49人の共同提出者・賛成者として議員提案された木曽郡山口村と岐阜県中津川市の越県合併関連議案の審議に入りました。
議案説明への質疑を経て、今井議員と宮川議員が提案説明に対し質疑を行いました。今井議員は、今まで何十回と山口村へ足を運び現地調査をしてきましたので、ひときわ思いが強く最終日の本日は思いのたけをぶつけたと思います。
夕方の本会議では、島田議員が越県合併反対の立場で討論をしましたが、賛成多数で可決されました。
知事が申請し越県合併が実現すれば、「平成の大合併」で日本初の越県合併となります。これで、日本の地図が変わります。

2004/12/20 月曜日県議会最終日  山口村合併問題で混乱 会期延長  議員提案への動き活発

12月定例議会の最終日。県庁内は、ただならぬ雰囲気に包まれました。
山口村の越県合併問題で、早朝より賛成派・反対派の皆様が多数来庁し県民ホール等にあふれました。両派の皆様の表情は、それぞれの思いを胸に秘め、必死の思いで訴えたい気持ちが現れていました。
総務委員会は、17日(金)の委員会閉会時に
?「越県合併関連議案の議員提案は可能かどうか」総務省の見解を求める
?「この議案に関し団体意思の決定はどこか」総務省の見解を求める
?「この議案が可決した場合、知事は総務省への申請義務はあるのか」総務省の見解を求める
という項目で県に回答を求めていたのですが、知事がその必要性を認めず、調査はされていませんでしたので、審議は中断されました。
その後何度か協議会が開かれ、午後2時には全総務委員会委員(10名)で田中知事に対して、「越県合併議案を今日(今議会)知事自ら提案されるのか?」を確認するために知事室を訪れました。
結果的には、田中知事が「提出する考えに至っていない」という今までの姿勢を終始崩されませんでしたが、総務委員会に続き、県議有志20数名も知事室を訪れ要請しました。
総務委員会は、午前9時30分からの開催でしたが、審議がストップしたまま長引き、本会議が始まったのは、何と深夜の10時32分でした。
本会議では、会期延長を決定しただけで、2分で終わりました。

2004/12/17 金曜日瀬良和征教育長の功績に感謝! 「再任」を願う県民一人一人が集結し記者会見と知事へ要望

15日の文教委員会で、瀬良和征教育長を教育委員に再任する田中知事の人事案は賛成2(緑のフォーラム丸山議員・トライアルしなの今井議員)反対6の賛成で否決されました。
それに対し、「再任」を願う県民の方々が急遽集結し、瀬良教育長のもとで、どのように教育委員会が変わったかという実態報告と、今までの実績を報告し、涙ながらに「再任」への願いを訴えられました。
「高い理念と現場主義」「話をよく聴いてくれ、即問題を解決してくださった」「自ら動いてくださった」「長野県が30人学級を子供たちや父母の願いに応えた」「いじめや不登校で苦しんでいる子供と親の声に真剣に耳を傾けてくださった」「障害をもっている子ども達の教育を前進してくださった」等、瀬良教育委員長の温かなお人柄があふれる教育行政が不登校児童を抱える家族や心配や問題を抱えた皆様方にとって、どんなに大きな支えになったか、どんなに励まされたか等を、表現センターで報道関係にお話をされました。
又、知事にも要望書を携え、集まった皆様方一人一人が意見を述べ、「再任」を要望しました。
かつて、<学校と教師>からの意見しか取り上げなかった教育委員会が、<子供や保護者>の声をきちんと聴いてくださるようになり、すぐ調査し対応する教育委員会になったとの事です。
教育長否決理由の県民に対する説得性に欠け、「再任」されるべく実績を評価していないというのが主たる意見でした。
知事から「皆様がそう要望するのであれば、県民として出来る事がある。まだ、最終日までに3日間あります」と励まされ、早速署名活動を開始。熱い思いを行動に移しておられました。

2004/12/16 木曜日本日も各委員会開催 、『総務委員会』に午後『山口村越県合併問題』で田中知事出席!

本日も昨日に引き続き、10時30分から委員会が開催されました。
委員会に先駆け10時から団会議を行い、報告事項・打合わせ事項の確認を致しました。
 本日の総務委員会に午後知事が出席されるとの事でしたので、初めて委員会の傍聴に言ってみました。
委員会場は、報道陣・傍聴の方々であふれていました。
今議会一般質問が繰り返された『山口村越県合併』の議案提出について集中的に質疑が行われました。
 知事への主な質疑は、3点。
?今議会閉会日までに議案提出がされるのか?
?今回の案件の最終意思決定機関は?
?議員提案による議案が可決した場合、知事は総務省に速やかに申請をするのか?   
という内容でした。
 議会内に議員提案の動きが感じられる中で、知事は、「極めて重い長野県の未来に関わる問題であり、今なお葛藤している。」との事。「9月県議会以降の知事の心境がどのように変わってきているか?一般質問の答弁の中でいろいろ変化していることが感じられるが?」「議案を提出しますか?」等、最終的な確認を引き出そうとする質問がされましたが、「仮定の話をすると、深い議論の高まりを期待している人や、山口村の人に対しても失礼である。」と、明言を避けました。
又、知事は自らの対応の遅れに対し「慙愧に耐えない。優柔不断な対応を心からお詫びしなければならない。」とした上で、今なお長野県民でありたい人のため<護る責務の重さ>を訴えられました。
又知事は、青山出納長にも、「政治生命をかけて臨む重い案件である」との進言を受けているとの事。
12月議会に議案提出をする・しないかは、知事の覚悟と責任においてどのような判断をされ、どのような事態になるのでしょうか?
議会の重鎮からは、知事が葛藤中であることをふまえ、「長野県民として喜んで送り出してあげよう。最後の最後まで議案提出をされることを重ねて要請します」との要望が述べられました。
重鎮の質問と要望が知事の御心にどのように響いたでしょうか?
知事との質疑終了後は、昨日、教育委員長再任が否決された『おはなしぱけっと号』問題、『入札制度改革』、『愛知博への長野県の参加』等が質疑として出ました。
 
本日の社会委員会では、来年県内で開催する知的障害者のスポーツ大会スペシャルオリンピックス冬季世界大会に対する県の助成金6億円の補正予算について審議が行われました。ずさんな資金計画に議会の中で実行委員会への不信感が根強くある中で、参考人として、資金を調達を担当するSO大会実行委員会のの盛田理事長に出席要請をし、説明を受けました。
島田議員は、予算見込みの甘さを指摘する中で「長野県の場合、県財政が厳しくあらゆる経費を削減している中での6億円であり、同じ6億円でも、国家予算の中の6億円とは価値が全然異なる。大切な県民の血税であるから、そのところを十分ふまえ重みを理解して欲しい」と意見を述べたそうです。
6億円の助成金については、スペシャルオリンピックスの大会理念には賛同している各議員が、様々な思いの中で、大会まで70日余りに迫っている実状を踏まえ苦渋の選択の末、全会一致で可決されたそうです。

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