会派日誌

2005/1/5 水曜日田中知事 山口村越県合併申請を決意 『無念』な想いあふれる記者会見   『トライアルしなの』新春初の団会議

昨日(1/4)午前11時予定の知事の記者会見が、午後3時半過ぎても行われずどうしたのかと思っているところへ4時少し前に表現センターからの中継がテレビの画面を通じて伝わってきました。
知事は、思い悩んだ末でしょうか、幾分お痩せになられた印象を受けるほど、その会見は、心の苦しみ・葛藤を搾り出すかのような静けさの中で、心の中が泣いている知事の心の重さが伝わる会見でした。
「国に申請する」との知事の言葉に、急いで表現センターへ行き、配布されている「県民に向けてのメッセージ」を何度も何度も読み返してしまいました。
今日に至るまでの心の葛藤が深く刻まれたそのメッセージは、「国家が、パスポートを保有する自国民に対して、その保護を約束しているように、仮令、それが相対的には少数者であろうとも
長野県民であり続けたいと願う方々を護らねばならぬ責務が、長野県知事としての私には課せられています」
から始まりました。
・・(1月5日付朝日新聞掲載の知事コメント要旨)・・
私は危惧した。村の選択は越県合併の連鎖を呼び、近い将来、道州制が本格導入の暁には長野県が分割編入される悲劇の可能性とて高いのではないかと。
とまれ、県議の過半数を大きく上回る選良が、中津川市への越県合併を認めた事実に目をつむる訳には参りますまい。議決を厳粛に受け止め、合併申請を行うことを決意した。
中津川市との合併後も、長野県への想いを断ち切れぬ村民からの相談には、誠意を持って個別対応させていただく。と掲載。
長野県民であり続けたい、と涙ながらに訴え続ける老齢の山口村民に接すると、今でも涙を禁じえません。様々な「優遇措置」を伴う平成の合併特例法を国が施行しなければ「越県」合併など思い至りもしなかったであろう、との加藤・山口村村長の吐露を思い起こすと、より一層、複雑な思いで胸が一杯になります。
と、首長としての無念な想いが述べられ、
最後は、「この間の議論を通じて、向上心に溢れる220万県民の方々が、長野県の将来、或いは住民自治や民主主義の在り方に関し、幾許かでも沈思黙考して頂ける機会を得たとするなら、それも又、2500年前のソクラテスの昔から遅々とした歩みなれど少しずつ成熟していく私達の民主主義の過程の一つだと言えるのでは。無念な想いと共に、私は今、そう考えています。」と結ばれています。
9月県議会以降、多くの県民が越県合併を通して長野県の未来に対する認識について、深く考える機会をあたえられた事の意義深さは大変重要なものがあったと思います。今回の一連の対応(知事の決断・議会の議決)の真の評価は、10年、20年、何十年か後に、これで良かったのか・悪かったのか、歴史が判断してくれる事と思います。
「至らなさを改むるに如くはなし」と反省した上で県民の皆様に頭(こうべ)を垂れ・・・・という真摯な知事の政治姿勢は、常に変化に対応しなければならない首長としては要求されるべき姿勢であり、評価されるべきであると考えます。が、県民は余程関心のある人以外は、報道による活字や一部分の音声でしか政治姿勢を判断できないのが現状ですので、知事の声無き声、心の葛藤部分はとうてい計り知れないと思われます。これらが十分に伝わらないことは残念です。
果たして、知事の今回の「熟慮」は、どれだけのものを得、どれだけのものを失ったのか?山口村にとどまらぬ大きな大きな課題のように思われます。
ニュースで報じられた喜びの加藤村長や大山中津川市長の姿の後ろに、長野県民であり続けたいと願っていた約40パーセントに近い村民の方々の戸惑いと悲嘆の涙が感じられ、心沈む何とも複雑な思いの一日となりました。

本日「トライアルしなの」では新年初の団会議を午後から行いました。次回は、1月14日午前縲恬算関係の勉強会を行います。

2005/1/4 火曜日2005年酉年の幕開けは雪の新春  本日は仕事始め 県庁内には、知事の新年のご挨拶の後、県歌「信濃の国」が響きました。 午後の知事会見で、山口村越県合併問題を総務相へ申請決意を表明 『無念』『断腸の思い』の決断

平成17年の元旦は、昨年末から降った雪が積もり、純白の眩いばかりの幕開けでした。初日の出に映える薄紅色の山々が美しく、清々しい中で、思わず日の光に向かい手を合わせました。
『平穏で平和な一年でありますように!』

1月4日、本日は仕事始めの日です。
10時30分より庁内では、仕事始めの式が行われ、知事がご挨拶をされました。
まず、年末から年頭にかけての大雪・地震発生により、各部署で休日を返上しての的確な対応に対して、又、365日休日のない警察官や県立病院・各施設等の職員に対して感謝の言葉が述べられました。『24時間365日、県民の真の幸せのために奉仕させて頂く立場』であることの認識と決意(県民への奉仕者としての責任と誇り)が述べられたあと、『経済発展の理論』で著名な、ヨゼフ・アロイス・シュンペーター(1883縲鰀1950年)の考えを引用してのご挨拶がありました。
日本では経済哲学の塩野谷祐一氏が、シュンペーター研究の第一人者といわれています。
「イノべーション、すなわち資源を陳腐化した古いものから新しい生産性の高いものへと移す企業家精神こそ経済の本質である」と述べたシュンペーターは現代にも通じる経済哲学をもっていたのだと思います。
知事のご挨拶後、県警の吹奏楽を伴奏に県歌『信濃の国』が歌われました。

年の初め、「トライアルしなのの議員が志に基づき県民のため今年も活躍できますように!今年もお世話になりますので宜しくお願いします。」の意を込めて、会派控室に我家の庭の南天の実を添えてお正月の花をいけました。
本日より会派の日誌を今年も綴らせて頂きます。

午後3時半過ぎから、表現センターにて知事会見が行われました。
山口村の越県合併について、知事は無念の思いで申請を決断をされました。詳しい様子は、明日の日誌でお伝えします。

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