5月7日(月曜日)午前7時より
佐久ケーブルテレビ 「WAKU WAKU モー二ング」 にて
今井県議が県政について放送します。
是非大勢の皆様でご覧ください。
議第8号 主要農業作物の種子の安定供給、品質確保に関する意見書案について
賛成の立場で討論致します。
昨年3月23日、衆議院の農林水産委員会において山本農林水産大臣の他、政府参考人として内閣府規制改革推進室次長等の出頭のもとに、たった1日5時間 午前3時間 午後2時間余の審議で、内閣が提出した第22号「農業機械化促進法廃止」と共に第23号「主要農作物種子法を廃止する」法案が通過してしまいました。そして第22号の差し換えともいえる「農業競争力強化支援法案」が提出されました。内閣府に規制改革推進室をつくり、規制緩和をして民間の参入を拡げ、やがてそれは国内に収まらず 即外資系海外への大きな規制緩和につながることは、身をもって感じている日本ではないかと思います。しかしそれはすべての分野ではなく、国の根幹に関わる分野 又 国民の生命に関わる分野は、しっかり未来の日本、これから生まれてくる子ども達、国民の為にも賢明な選択判断をすべきこともあると考えています。県の企業局の「民間への一括譲渡」に対しても、ずっと反対を続けましたのも水や電気、エネルギーなどライフラインはすべて民間ではなく一部でも公が関わり、その供給量 又価格等にも関与できる立場にあることが県民の安全につながるとの考えからでした。
今回の稲、麦、大豆は国民の主食であり、農業における基本的作物であり、国の農業食料安全保障にとって重要不可欠な作物であります。昭和27年制定された種子法により、主要農作物の優良な種子が研究開発され、原種、原原種が保存され、安定的に優良な種子生産が確保されてきました。農家も種子の供給に心配することなく、安定的な価格で種子を購入し米づくり等して参りました。半世紀にわたる減反政策も本年限りで終わります。最近は生産調整もある中でしたが、米価の維持ということで農家にとっては厳しい減反の痛み、青田刈り等の農民の心の葛藤や苦労のある中、国の政策に従って農業生産を行って参りました。
当時の祖父母達の夜中までの田んぼや水番を思い出す時、子ども心にも後に知った敗戦時の沖縄県有数の優良な穀倉地帯であった、現 宜野湾市や九つの村から成っていた現 北谷町の水田がすべて基地に変わる時女性達が「銃剣とブルドーザー」と評されたように、田んぼの前で座り込みをし「主食の米、田んぼ」を守ろうとした姿とかぶるような気がしました
さて、種子法により我が長野県では、昭和62年に 県、JAグループ、市町村等の出資により、種子の生産と供給を担う「長野県原種センター」を創立し、種子の生産と安定供給に30年以上取り組んできています。
昨日、埋橋議員の質問に対して「今後も特色ある産地づくりと産地の持続的な発展に向け、原種センターを中心とした種子の生産、供給のシステムを堅持し、必要な予算の確保に努める」と平成18年3月の農業農村推進条例から関わり、農業に熱い思い入れのある北原部長は答弁されましたが、一方「民間事業者が生産する種子については、種苗法に基づく検査が必要であるが、複数の都道府県にまたがって種子の生産、販売等を行う大手の種苗業者など「広域種苗業者が生産する種子は国が直接確認作業業務を行う」と答えられており、不安は広がります。
インド綿花のようなことが日本で起こったら困りますし、大手アメリカの「モンサント社」がドイツの「バイエル」に買収されたのかもしれませんが、農薬そして種子もセットの外資系の名前もチラつきます。
京都大学の久野先生の「多国籍企業参入の不安」や東北大学の冬木先生の「水田農業」と題する不安もよぎり、又 龍谷大学の西川先生は「食事への影響」、阿部先生は「遺伝資源を地域でつなぐ食」と「食料自給率」の課題も挙げています。 又「『附帯決議があれば大丈夫』は誤っている」と東京大学の鈴木先生も警告されております。義務付けのなくなる都道府県でも、条例等しっかり文書化し、生命を守る為、国の役割を更につめていただくよう意見書と共に早急に内閣府、農水省にも強く要望を続けてほしいと思います。
以上をもって賛成討論とします。
脱原発・護憲・平和主義の今井正子でございます。
今回の予算案は、確かな暮らしが営まれる美しい信州「学びと自治の力で拓く新時代」」をうたい、「学びの県づくり」の施策が掲げられ、かつて教育県といわれた長野県民にとって『学び』という心地よい言葉が響き、その政策を期待するところです。
教育委員会の予算を見ますと、県民文化部の分野である就学前の子どもの教育、信州ならではの自然を生かした山保育に力を入れ、「信州の幼児教育支援センター(仮称)」を作り、やがてグローバルでAI・IOTを活用した企業・産業に生かせるような高等教育に重点を置いています。しかし、その中間となる小中学校、特別支援学校、県立高校に焦点を当てると昨日の寺沢議員の質問のように、小学生そして特に多い中学生の不登校や、いじめの数は全国でも上位であり、多くの苦しむ児童生徒や家族、そして担任はじめ先生方がいます。盲ろう養護学校や支援学級にも大勢が学び、高校中退者も多く、引きこもる子もいます。たくさんの検討委員会や審議会をつくられ、(しかも県庁内のコンプライアンス委員会と異なり、)レーマンコントロールの効果を期してか、すべて教育委員も学校外部の方により構成され、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーなど専門家を外部から増員をしているが、なかなか難しい現状である。
(そのうえ教育委員が多忙だからと分業化し、ヘルプする人を国に合わせ7,000万余り、運動部活指導を2,000万予算化された。ありがたいことだがもともと採点をしながら一人ひとりの習熟度を見なければならないし、部活も指導の一環でありなかなか難しい現状である。)
教育長は県内を回りすべての公立小中学校長と懇談したとのことですが、どのようにお感じになり、またどのような課題がおありだと思いましたか? このような現場の子どもたちのことも話題になりましたか?
県の直轄である特別支援学校や中山間地高校をはじめすべての県立高校は訪問されましたか?
(子どもやPTAの方から学校の中が大変、子どもが大変、先生方が大変と相談を受けることも多く校長先生方の教員探しが大変との話を聞き、どの学校にも1年ずつ臨時任用講師が多く採用試験を受けながら担任をもち、翌年の雇用は分からず3月には他校に移っても継続せず日をあける契約になっているとのこと。臨時の講師の数はどれ位で、その原因は何だとお思いですか?)
また、現場には臨時の先生が非常に多いとのことですがその原因は何だとお思いですか?(そもそも)小・中・高・特別支援学校の教員の採用人数は、どこで、どなたが、どのようにお決めになるのでしょうか? 教育長にお尋ねします。
10年前と比較し約900人、約1割減った公立小中学校の正規教員。全体で10,307人中、産育休・療休等で5~600人の代替えの先生、指導教官付きの新規採用の先生247人、そしてそれより多い退職され、1年ずつ雇用となる再任用の先生300人、その他に「欠員」という定数不足の臨時の先生が1,076人もいて、その数はここ7年で約1,000人を越えている。又、そのほかに市町村で補う、やはり1年ずつ雇用の臨時の先生が400名余もいる。様々な形態の先生が混在し、1年毎に動かなければならない臨任の先生達も担任を持つ。
前11月議会でとにかく子供たちの為に落ち着いて児童・生徒と長くしっかりと向き合えるよう正規の教員を増やしてほしいと申し上げたところ教育長から「中長期的な見直しの中で正規率を高める」とのお返事をいただきましたが、今回内閣府の「見える化データ」により「公立小中学校の教員定数の標準に占める正規教員の割合」が沖縄県、大阪府、埼玉県と共に毎年全国下位に位置し、本年は40位。約1割が乖離しており、その数が1,000人を超えると知り大変ショックを受けました。今まで気づかず、子供や先生方に申し訳ない気持ちでいっぱいです。教育長はこの現状について認識していましたか? また認識していたとすればいつですか? その時からどのような努力をされてきましたか? 又、特別支援学校、盲・ろう・養護学校も同様に臨時的任用の先生が多く、欠員193人、比率の高い産育休・療休もいれると2割余り、しかしもともと定数に満たない為、ここ4年間毎年20人を増員し、本年45人採用がありました。この数は中学全教科採用総数の半数にあたります。又、15年前の35人学級導入の大改革の際に小学校1年から4年まで県費で、5~6年は市町村の選択によると平成18年6月議会で教育長が答弁していましたが、(かつての歴代の知事時代のように委員会予算が本予算の35%も占めていた時代や、吉村知事の29~27%の頃と違い、ずっと20~22%を推移している今、)改革により費用はそれぞれどの位かかり、委員会予算は増えているのか、教育長に伺います。高校も同様に欠員200名、産育休・療休90名前後、そして一年ずつ雇用でありながら正規数にカウントされる退職後の再任用教員は300名を超え、再任用教員数は小中高足して全国トップ級であります。新規採用は16教科80人前後と超少ない現状は小中と同様、採用比率は下位であります。さらに採用状況を調べてみますと、県立高校では平成19年度の採用が23名と異常に少なく、また公立の小中では35人学級の改革も継続したはずの村井知事になり、平成19年度305名だった採用が翌20年度149名と突然半数以下に減り、以後徐々に上がってはいるものの10年後の本年、まだ戻らず247名でありました。(それ以前、田中知事時代平成14~18年に警察官が80名~80名~40名~50名と250名増員した際は議会で話題となったが、)教員採用は知らないまま過ぎ、(平成19年以外文教委員会に属していた者として)責任は重いといたためられない気持ちです。その理由を教育長にお尋ねします。
もし時の知事や教育長で教員採用を増大できるなら教育県として東京、鳥取、秋田、新潟と肩を並べたいところです。せめて、全国平均までアップするよう次期5か年計画に盛り込んでいただき、教育環境を改善し、子供たちの確かな教育を保証していただけたら不登校やいじめが減るのではと期待します。教育長いかがですか? 10代の自殺も全国で1番になってしまった今、気付きや声かけがたくさんできるよう、先生の採用を増やしていただきますようご配慮ください。
次に、県立学校の校舎等の整備について角田次長に伺います。
知事は前回教育環境の充実は重要だと答え「28年度から3年間県立高校の施設整備に係る予算を従前の3倍に増額した」と強調しました。期待したところ27年度3億円弱だった予算を本年度8億6,000万円余り(6,170万円)とし、屋根改修、機械設備改修、トイレの様式化、パソコン教室への空調設備を盛ってありました。「従前」とは、いつのことですか? 又、県立高校は何校そして何棟あるとお思いですか。県立高校には昭和30年代の建物がまだまだたくさんあり、それが本年度分に着手予算が載っているかと思いきや、昭和58年建築のホクト文化会館の吊り天井を中心とした30億円弱の改修工事、その座席の改修費5億円超にも満たない「3億円」が基準とは、知事と直接公約をかわせない生徒たちはかわいそうです。昭和63年の伊那文化会館も平成4年のキッセイ文化会館も長寿命化で改修が始まり、昭和41年建設の信濃美術館はもう2年前から改築に向けて動いています。(文化施設は良いなぁといっているわけではありません。)我が昭和47年3月建設の佐久警察署もお陰様でカラマツと浅間石を使って素晴らしく完成しました。その4年前は昭和44年建設の上田署、その4年前には昭和46年の諏訪署が老朽・狭揬な為移設改築され、(47年建設の木曽署は本年から7年がかりで入ります。)2期の再編があったらとかでなく文化会館や警察署のようにファシリティマネジメントの県教委としての具体的な基準・計画が欲しいと思います。
① この10年で新築または改築した県立学校はどこか?
② 15年間高校再編に絡まないと高校は改修・改築してもらえませんでしたが、統廃合で使われなくなった校舎の建築年月日と再利用を伺います
③ 今後の改築計画について、5ヵ年計画に盛り込んでいただきたいがいかがか? 3点伺います。
15年前の1期再編計画の時より申し上げております高校の少人数学級の導入について、この2期再編スタートに「モデル校を設置して取り組みや研究の成果等を踏まえ検討する」では、モデルでない普通校に導入されるにはまた15年も経ってしまいます。
(企業局の民営化にライフラインは県でも持っているべきと一人でも反対し続けたら、状況が変わり存続となり切り捨てられるはずの西天竜発電所が全面改修となりました。真に元小林議長の「念ずれば叶う」と希望を持ちたいのですが、この15年を見てきて今大きく舵を切らないと改革担当職員は1~2年毎にどんどん変わり、財政と人事が必要になれば、毎年の予算請求の基準、例えば昨年×0.95では新しい事業はできず、建物と同様、少人数に伴なう財源など出てきません)
隣接の群馬県の長野原高校も妻恋高校も統廃合せず、普通科32名ずつ2組、普通科32名とビジネス16名スポーツ16名で頑張っています。
山梨県北杜市も学級30人と35人です。特別支援学級から6割の生徒が普通高校に進学しており、インクルージング教育推進の観点からも40人学級を見直すべきと思いますがどうでしょうか?
子どもが減るから学校を減らし地域をなくすのではなく、少人数学級にしクラスを増やし、学校を減らさないようにしてほしい。
探求型の学び、体験型の為にも少人数学級が好ましいと思います。モデルとして研究し、学ぶ先進県は既に23件もあり、県行政の理由でなく生徒にとって少人数にしない方が良い理由はあるのか、又、できない理由は何か教育長に伺います。
(いつまでも学級40人のまま計算して今年生まれた子が15年後に何人となるから何学級、何故要らなくなると計算し15年後に合わせて学校をなくしてしまっては先人に申し訳がないとは思いませんか。教育は未来に夢や目標をもって進むことは大切だが、先取りしてそこに結論を置き切り捨てていくのはどうだろうか。15年前3県で始まりこの10年で23件が実施している。気付いたら教員採用のように100人ずつ増員しても10年かかるほど上位と差がついてしまっている。教育長が責任を持ってやらねば誰がやるのでしょうか?
高校は学級数で教員配置ではなく生徒数による少人数にしても配当は変わらないと行政的な財政的な効率的な考えはやめて、県費で1教室1人増やすよう知事部局にお願いすれば良いと思います。)
「学びの県づくり」では、幼児教育については山保育、また高等教育ではAI・IOTを活用した企業・産業に生かせるような教育をしていくとの事ですが、中間の児童から中等教育にかけての一貫した教育理念の確立こそが必要で十分な予算措置を行っていくべきと思いますがいかがでしょうか。
また、4億4000万円もかけた電子黒板やタブレットの購入よりも生徒たちは同じ先生がいてくれる、灯油や空調、トイレを整備してほしいと願っており、先生たちは同じ条件の仲間と仕事ができる環境や資料やテストなど自由に作りコピーができ、また練習試合等で制限されることなく生徒たちを引率したいと願っているのが現状だと思うのですが、教育長はどうお考えになりますか。この2点について教育長に伺います。
最後に知事に長野県がかつて教育県と言われていた理由をどのように理解されているか伺います。(かつて35%近かった県総予算に対する教育委員会の予算の割合も21~22%程度で推移しています。小中高教員の全国平均並みの採用と30年代の建物の改築だけでも大きな予算です。子どもたちの未来のために文化施設や警察署を見習い、特別政策予算を付け、「学校楽しいね」と子どもたちや先生たちがゆったりとふれあえたらと思います。
委員会予算3割になるには、あと600億円だそうです。教育委員会制度が変わり、総合教育会議を開くことが可能になった知事に、「教育に対する思いとそれをどう実現していくおつもりか」お尋ねします。)
( (5)教育委員会制度が変わり教育委員長が廃止され、知事の任命する教育長と総合教育会議を開くことが可能となった。教育行政についての県民の願いを知事の公約とすることも出来るようになったと思うが、総合教育会議を通して知事の教育に対する思いをどう実現していくのか。具体的に伺う。(阿部知事)
【教育】
5 望月高校と高校改革の進め方について
(1) 望月高校の長野西高校通信制のサテライト校化の話しは12月議会終了直後に議員に伝えられ、数日後市長、同窓会長との非公式の会合を通して翌日の新聞発表となった。生徒や教員には事前に話がなかったが、高校の改革なので当事者である生徒やPTA、教員に議論する時間があるべきと考える。現在の望月高校1年生は4月に入学し、6月に第一期再編の対象であるといわれ、半年後に説明もなく望月高校がなくなり生徒の募集が止まることになった。せめて1年生が3年生になるまでは生徒の募集を続けるべきとの声があるがどうか。(菅沼教育次長) )
(2) ①地域の人は通信制についてほとんど説明を受けておらず知らない人が多い。長野西高校、松本筑摩高校の通信制の現状について説明を求める。(菅沼教育次長)
➁長野西校、松本筑摩高校の通信制はどのような生徒が希望して通学しているのか。入学試験や卒業認定、高等学校卒業程度認定試験を取得する生徒の割合等は他校と比べてどうなっているのか。
(3)この10年間で、県立高校の中退者はどのくらいいるか。(菅沼教育次長)
(4)中退者に対して県立高校でもう一度チャンスを与えるような学校があればよいと考えていたが、生徒が進路変更をした場合にいつでも入学が可能な高校とするというのはどうか。(菅沼教育次長)
(5)①長野西高校通信制のサテライト校ではなく、東信通信制高校として再編することはできないのか。(菅沼教育次長)
➁継続して生徒が入学できるようにすぐに31年度の生徒募集を開始してほしいがどうか(菅沼教育次長) )
(6)①住民説明会ではサテライト設置の条件として交通の利便性は大丈夫か。単なるレポート校ではなく毎日先生がいてくれる体制を強く要望していました。又、資料の中に現在東信から通信制に通っている生徒数が明記されていたが、東信の通信制が出来た場合に、東信への移籍希望の調査は行っているのか。行っていないのであれば調査して欲しいがどうか。
➁現在通信制に在籍している生徒は移籍が可能となるのか。
(7)屋代南高校・小諸商業高校・小諸高校においても同窓会役員の議論が高校生やPTA、学校の意見よりも先行しているように思う。地域が良しとすればすべて統廃合してよいということではなく、生徒やPTAや教員の声を聞くべきだと思うがどうか。
【農政】
6 種子法廃止に伴う県主要農作物種子の県独自の政策について
4月1日より種子法が廃止される。(インドの綿花の二の舞にならないか)日本の主食ともいえる稲、麦、大豆等の種子の安定的な生産・供給体制を維持することが大切。新潟県議会でも県主要作物種子条例案が提出され、北海道も対応を検討していると聞く。農業従事者や農業委員、農協理事等からの心配の声も聞くが、長野県としても関係者の意見を聞きながら長野県なりの条例等を作成しておいた方がよいと考えるがどうか。
平成 30 年 1月 28 日(日)にエコール御代田にて「今井正子県議-御代田町県政報告会」が開催されました。
主催者挨拶と当日の会場写真をPDFファイルにて掲載致しますので、ご覧ください。
平成29年の3月号・6月号・9月号・12月号を掲載いたします。
クリックするとPDFファイルがダウンロードされますのでお読みください。
脱原発・護憲・平和主義の今井正子でございます。
(「学びの県づくり」における図書館の役割について知事に伺います。)
先日長野市で行われました「第67回長野県図書館大会」に、片山元鳥取県知事が知の地域づくりの基盤である「人」を育てる教育のもととなる図書館と地方自治について語られました。その後、阿部知事と対談なさいましたが、長野県の施策に取り入れるべき点はありましたか、(それはどのようなところでしたか。)
片山さんは15年前、長野県の県立高校にすべて正規の図書館司書がいることを知って、即、鳥取県の全高校にも配置し、その実績をことあるごとに市町村長に話し、小中学校の9割強も実施に至ったという実践家です。『地方自治と図書館』という本を書かれ、(図書館の司書を皮切りに)「知の地域づくり」を地域再生の切り札にして鳥取県の教育を変えました。当時長野県では小学校35人学級を導入する時の野次と怒号の県議会、文教委員長が「35人は違法だ」と議会を中断させ、職員を文科省へ飛ばすなど大反対の中、強引に推し進めた知事の小学校1年35人学級でしたが、次の知事も中学校まで導入し、そのままいくと平成25年度に高校まで終了だった制度を、15年前に一気に高校まで40人以下学級を導入し、国からの不足分の教員数はすべて県費で補ったのです。遠慮がちな教育委員さんを集め「現場で今望むことは?」と聞くと、同席の財政課長を気にしながら『よくやっていただいています』との返事。次に財政課長をはずして聞いたところ『教員を増やしてほしい』と本音があり、早速教員の欠員補充をしたところ、現場に行ってみると若い先生などはまだ大変そうだったのでさらに増やしたとの事。もともと6人の子の父親でありPTAとして学校へ行くことも多く、まさに現場主義の人でもありました。このような手法を知事はどのように評価されますか。
次期5ヵ年計画では(「学びと自治」をうたい、学びの県づくりを目指しておられますが、)鳥取県が実施したような図書館づくりや今や非正規も増えた県立高校図書館司書の正規化、少人数学級等についてはどのようにお考えですか?
(マニュアルや解説本だけに頼って政策や条例案を作るのではなく)自治体が独自に解決策を講じるためには、自ら考えるための基盤となる資料や情報力が欠かせないと県庁に図書室を作り、背後に県立図書館の資料・情報を持つ優秀な図書館司書を配置した例も語られましたが、長野県でもいかがですか? (行政の知の拠点だけでなく、県立図書館分室でも、県民の皆さんが利用できたらいいですね。)
罪を犯して少年院や刑務所に入った人達の生育歴を調査して書かれた『本のないところ暴力がはじまる』や『自殺したくなったら図書館へ行こう』とのスローガンを掲示しているアメリカの図書館もあるように、「生きていく力」すなわち自立を支えることが図書館の重要な役割である。昭和25年子どもたちの心を豊かにするにはと考えた信州大学付属小学校のPTAでもあった叶沢清介長野県立図書館長は、(付属小を中心に)全県の小中学校に「PTA母親文庫」をつくり、県立図書館で購入した本を学校や子どもを通じて回覧し、全県に読書推進・公共図書館づくりを進めました。「本との出会い、人との出会い、そして後ろ姿の教育」として60年以上にわたり「PTA母親文庫」後に「PTA親子読書推進の会」として続き、今でも各地で活躍するこの活動を知事はどう評価されますか?
各地に図書館ができ、又、県立図書館も回覧する本を購入する余裕もなくなり図書館大会はじめ各地での発表・交流など全県の読書推進の事務局を務める人的余裕もない中で最後まで支えてくれた県立図書館でした。現在は(読書推進のほか、探求型の学習の役割も増え)「学習センター・情報センター」としてのミッションもあります。学校図書館や公共図書館の手の回らないところに県立図書館が市町村支援をする拠点となるべきと思いますが知事のご所見を伺います。(現状に戻って)教育長に、①県立高校の正規図書館司書の占める割合と今後の見通し ②県立高校の図書館や司書の果たす役割について ③公立小中学校、特別支援学校の図書館司書の配置状況、正規か臨職か、又、今後の方針について伺います。
「学びの改革、実施方針策定に向けて」の考え方が公表されました。本日備前議員、小林東一郎議員の質問もあり、私は(9月議会で議した各地区の協議会の設置や少人数学級の導入もありましたが、人選やモデル校制、基本方針については)委員会でしっかり質問していきたいと思います。
先日、福井県の教育委員会に視察した際、平成16年(今から13年前)すでに小学校35人学級(31名以上2名)、中1ギャップと言われる中学1年生は30人2年3年は32人でした。さすが学力テスト上位県と納得し、福井の高校は? と、お聞きすると「40人学級なんてあったかな?」と言われ、恥ずかしいやら驚くやら、工業科は学級32人、(福祉は)26人他でした。(自民党の知事さんでしたが、知事は教育に予算かけすぎと批判されても通してきているとの事でした。)ちなみに学力テストの高い秋田を調べましたら「ほぼすべての高校で35人以下学級実施」ましていわんや小中学校でした。(両県の核家族が少なく、宿題も見てもらえる人がいるという特色は我が県も共通でした。)
(15年スパンで検討され実施された高校改革。)少人数学級導入はすでに23県が行っています。特別支援学校からの進学も6割を超えています。今回モデルとしてあがりましたが、今実施しないと15年先まで遅れたままです。1人1人の生徒が大切にされるには(「教育費無償」とか「給食費無料」のように派手な改革ではなく、フィンランドの25人を目標に)諸外国並みの生徒数でラウンドテーブルを囲み先生と議論し合える数にしてほしいものです。大学入試も変わり、探求型の学びを進める教育長に伺います。隣接県が(少人数学級で校舎を新しくし魅力ある高校づくりをし、)長野県枠を持ち県内の公立中学校に進学説明に来ています。本年山梨県へ通う生徒は100人を超え北杜市や韮崎では新しい校舎に普通科35人、他は30人の少人数学級です。又、軽井沢と接する群馬の長野原、嬬恋では、普通科32名、スポーツ健康16名、流通ビジネス16名です。県境の高校が存続するためにも隣接県の通学圏内からの生徒の入学についても早急に検討願いたいと思いますが、教育長に伺います。
県は、移住や二地域間居住を推進していますが、子供たちの通学はその第一歩となると思いますが、企画振興部長のご所見を伺います。
長野県が教育県と言われたのは「どんなに親は貧しくとも子どもたちには教育を」と、寺子屋数日本一・分校の数日本一と「どこでも誰でも学べたこと」、教育費が県の総予算の3割超だった為と聞いています。知事の7年半でやられた主なる教育施策を挙げていただき、今後はどこに力を入れられるのかをお聞きいたします。
高等教育については郷学郷就をうたい県短の四年制化また私大の公立化、増学部をと頑張っておられます。一方、(高校再編により改築した高校が廃校になったり、)創立120周年を迎える蓼科高校のように教室、体育館、管理棟すべて昭和38年改築、野沢北高39年1棟など6通学区には現在築54年の校舎もあります。県立高校やプレハブの増築の多い特別支援学校が抱える校舎や設備の老朽化等教育の基盤整備についての知事のお考えをお話しいただきたいと思います。
中教審の教員の働き方改革によるカウンセラーや部活指導員等縦割りの分業化による外部からの支援よりも、児童・生徒一人ひとりを大切にするには、児童・生徒と長時間接する正規職員の増が必要です。わが県ではここ10年で(公立小学校で2倍、特別支援学校は)2倍強となる教員定数の欠員があり、高校も含めまず欠員を正規職員で補充すべきと考えますが、教育長いかがでしょうか?
(小中学校平成19年11,192人の正規職員に対し、1,342人の臨時職教員のうち、産休育休、休職、療休、介護休補充を引いて欠員は735人。)公立小中では本年(平成29年は)10,307人と10年前と比較し900人減となった正規の職員。臨時教員は200人増えて1,542人。そして欠員は正規職員の1割ともなる1,076人、341人増であり、平成23年度(前年より約100人増えてそれ)以降ずっと1,000人を超えた欠員です。特別支援は193人欠員、高校は200人欠員の他多くの非常勤がいます。この数字を見ただけでも胸が張り裂けそうです。臨時で1年毎の採用は本人にとっても周りの正規の先生にとっても、何よりも子どもたちにとって良い学習環境とは言えません。現場をそのままにしておいていいのでしょうか。かつて、35%あった県予算に対する教育委員会予算の割合も現在21%から22%で推移しています。学びの改革を目指すわが県として、より大きな予算の確保について知事の英断をお伺いします。
長寿県長野として介護従事者の支援について健康福祉部長に伺います。
2025年推計で8,000人不足と見込まれる県内介護人材。(若い従事者が起こす事件が続きましたが、)高校では福祉コースを学ぶ生徒は多い。しかし実際に福祉の分野に就職していく率は低く、又、離職率も高いといわれますが、①長野県の状況はどうか ?福祉現場は子育て中の一人親の就業率も高い。基本給が安いため夜勤や休日勤務を望むことも多く、子育て支援の観点から県としての支援を行うことはできないか ?賃金水準の引き上げ1万円、介護保険施設の人員配置基準を利用者2人に対して職員1人以上に引き上げること、夜勤一人体制の解消等、介護職の重要さを認め、福祉医療体制が目まぐるしく変わる国に対し、法整備をするよう働きかけることはできないか、以上、3点を健康福祉部長に、又、長寿日本一を誇る長野県において外国の方を頼らず、介護人材を確保する為にも、先取りして県として何らかの施策を「しあわせ信州次期5ヵ年計画」に早急に盛り込むべきと思いますが、知事のご所見を伺います。
最後に森林税について。森林税はまず森林整備に活用することが基本であるが、①各地区を回りその使途等について県民の意見の集約をどのようにまとめられたか ?現在、未整備な森林は所有者等権利関係が難しい所が残ってきている。チェック体制は2人体制となったがマンパワーが増強されなければ権利関係の事務処理等外部に委託しその委託料に森林税を活用できないか、そうすれば森林整備は進むと思うがいかがか ?信州らしく公共表示板をというなら、街道沿いを木製ガードレールで信州らしく整備できないか ④松くい、松枯れへの対策の利用希望も多いが具体的にどのように考えられるのか ?農業委員会のような林業委員会をし、山を見守る大人たちも必要。森林パトロールをし、松枯れ、鳥獣対策や治山・治水・防災にも活用できないか。以上、5点林務部長に伺います。
小さなときから山に親しむ事が大切である。今回の条例案でも検討されているが、保育園や小中学校での山体験への活用について、又、県立高校の学校林の作業につて、県民文化部長と教育長に伺います。