信じられぬ光景に日本中が驚愕した阪神大震災から10年の歳月が経ちました。
被災し亡くなられた6433人のご冥福を改めて心からお祈り申し上げます。
壊滅的な被害によって、愛する家族や生活、築き上げてきた暮らし等が奪われ、いまだなお過酷で悲痛な心の傷を深く抱いて生きている方達が多いのが現状です。
震災の中で「生きるための命」を支えてくれたのは、互いに励まし合い、心寄せ合い、何とか頑張ろうと多くの人たちが支え合った「心の絆」だと思います。月日が流れても、人の心に残された悲しみが癒える事はないでしょうが、明るい明日を目指して、何とか少しずつ悲しみを乗り越えて、前向きに生きて欲しいと願います。
自然災害がもたらす地震・津波・暴風雨等の被害が世界中で続く昨今の状況を考えると、日常生活の中で、どんな時でも支えあえる「人の絆」を育んでおく事こそが大切であると感じます。
午前5時46分、神戸市には「遠因死者」の分も含めた、6566人への慰霊の竹灯篭が灯されたとの事です。
・・・合掌・・・
昨日に続き、本日も長野は雪です。
午前中は降り続いた雪も、午後には、チラホラ。木々に雪の華が咲き、美しい冬景色となりました。静かな会派控室の窓から見える少しの空間での雪景色を見ていると、何か涙が出てきそうな心が静寂感に包まれます。
本日午後一時より、長野冬季五輪招致委員会のオリンピック帳簿処分の調査について、「長野県」調査委員会の、『一部報告』と『情報提供』のお願いが、第一特別会議室にて公開で行われました。
報告書は、「昨年の3月から約10ヶ月にわたる調査で、帳簿処分については、そのおおよその輪郭がつかめてきましたが、肝心のところで、それぞれの当事者から未だに明確なご返事がご返事が頂けておりません。
そこで、核心となる部分について、私どもの調査の一部を公開し、県民の皆様から、『それは、おかしい。実際はこうだ・・・。」とか、「そのとおりだ。こんな事実もある・・。」といった情報をお寄せいただければ、との気持ちから、これまでの調査の経過を、ごく一部で、しかも概略ではありますが、ご説明申し上げるものです。・・・・・で始まリ、報告書に基づき磯村元史会長より説明がなされました。
(1) なぜ、帳簿を処分したのか?
残しておくとマズイから処分したと思われる。
(理由1) 昨年3月、調査委員会が収集した資料の中から、招致委員会の『支出記入帳』と見られる資料のコピーが発見された。(県有施設倉庫内にて発見)
正規の支出記入帳であるならば、約9千万円の使途不明金があり、決算をごまかしている。
(2) 帳簿は、いつ処分されたのか?
「平成4年3月31日」とされているが、住民グループからの監査請求に対応する準備期間中の「平成4年7月20日以降ではないかと思われる。
(3) 寄付金の集め方は、実際には「割り当て」ではなかったのか?
「県外募金応諾入金状況」などの一覧表があり、県の職員が率先して募金の目標額を定め、入金状況のチェックを行っていた形跡がある。
これが事実上の割り当てだとすると、地方財政法(第4条の5)に違反することになりかねない。
以上の件について、県民の皆様への協力、情報提供の呼びかけがされています。
報告書には、として下記資料が公表されました。
A.招致委員会の「支出記入帳」と見られる資料のコピーの一部分
B.平成4年7月前後に作成されたと見られる「秘 第97次IOCバーミンガム総合招致活動概要」
C.当委員会が参考までに作成した「帳簿の処分前後の状況表」
D.「県外募金応諾入金状況」(平成3年1月23日現在)
委員会が発見した『支出記入帳』と見られる資料のコピーは、B4で20枚(本日公開分はほんの一部の1ページ)であるが、現段階では全ては公表できないとの事。
『支出記入帳』と見られる資料のコピーには、IOCが長野での開催を決めた91年のバーギンガム総会の活動費として、「資金前渡」として2億2500万円を支出し、終了時に約1億3500万円を戻しいれた記載があり、活動概要と照合すると、ロビーイング(長野での開催を働きかけるロビー活動)経費として計上されている1億1338万5千円のうちの9000万円は使途が記載されていない使途不明金?であるとの事。
15年たってでてきた事実は、あくまでも委員会の「推論」で、最終的には「推定」位までいくかというところとの事。それらの意見に対し、「委員会の任務」についても質問が出ていました。
公金が使われたオリンピックだけにいまだに「何となくモヤモヤ」しているものが県民の中でも取り除かれていないのは事実です。
果たして、これらの事実は解き明かされるのでしょうか?
勇気ある人の情報提供が謎の鍵をとくのでしょうか?
木曽郡山口村と岐阜県中津川市の越県合併の申請書が長野県からも総務省へ出され、受理されたとの事。
同一県内での合併は、県の決定となりますが、越県合併は、総務相の決定ですので、これでいよいよ総務相に委ねられることになりました。
決定後は、日本地図が変わります。山口村の職員は当面中津川市の職員として働けるようですが、村長はどうなるのか・・・?なんて、愚問ですね。
長野県にとって「宝の存在」であった山口村。岐阜県に行っても県境の中津川市のほんの小さな一部分にならないよう、いつまでも輝いていて欲しいです。岐阜県は大切な長野県の財産を譲り受けた形になるのですから、是非大切な地として優遇して欲しいと思います。
本日は、昨日の団会議で決定した予算関連の勉強会のスケジュールを、午前中会派の控室で執務を執った木内議員が連絡をしてくださり決定しました。
会派で委員がいない、商工生活環境関係と農政林務関係を各45分ずつ4部局へお願いし、14日に開催することとなりました。
いよいよ2月定例会に向けて、研修が重ねられます。
昨日(1/4)午前11時予定の知事の記者会見が、午後3時半過ぎても行われずどうしたのかと思っているところへ4時少し前に表現センターからの中継がテレビの画面を通じて伝わってきました。
知事は、思い悩んだ末でしょうか、幾分お痩せになられた印象を受けるほど、その会見は、心の苦しみ・葛藤を搾り出すかのような静けさの中で、心の中が泣いている知事の心の重さが伝わる会見でした。
「国に申請する」との知事の言葉に、急いで表現センターへ行き、配布されている「県民に向けてのメッセージ」を何度も何度も読み返してしまいました。
今日に至るまでの心の葛藤が深く刻まれたそのメッセージは、「国家が、パスポートを保有する自国民に対して、その保護を約束しているように、仮令、それが相対的には少数者であろうとも
長野県民であり続けたいと願う方々を護らねばならぬ責務が、長野県知事としての私には課せられています」
から始まりました。
・・(1月5日付朝日新聞掲載の知事コメント要旨)・・
私は危惧した。村の選択は越県合併の連鎖を呼び、近い将来、道州制が本格導入の暁には長野県が分割編入される悲劇の可能性とて高いのではないかと。
とまれ、県議の過半数を大きく上回る選良が、中津川市への越県合併を認めた事実に目をつむる訳には参りますまい。議決を厳粛に受け止め、合併申請を行うことを決意した。
中津川市との合併後も、長野県への想いを断ち切れぬ村民からの相談には、誠意を持って個別対応させていただく。と掲載。
長野県民であり続けたい、と涙ながらに訴え続ける老齢の山口村民に接すると、今でも涙を禁じえません。様々な「優遇措置」を伴う平成の合併特例法を国が施行しなければ「越県」合併など思い至りもしなかったであろう、との加藤・山口村村長の吐露を思い起こすと、より一層、複雑な思いで胸が一杯になります。
と、首長としての無念な想いが述べられ、
最後は、「この間の議論を通じて、向上心に溢れる220万県民の方々が、長野県の将来、或いは住民自治や民主主義の在り方に関し、幾許かでも沈思黙考して頂ける機会を得たとするなら、それも又、2500年前のソクラテスの昔から遅々とした歩みなれど少しずつ成熟していく私達の民主主義の過程の一つだと言えるのでは。無念な想いと共に、私は今、そう考えています。」と結ばれています。
9月県議会以降、多くの県民が越県合併を通して長野県の未来に対する認識について、深く考える機会をあたえられた事の意義深さは大変重要なものがあったと思います。今回の一連の対応(知事の決断・議会の議決)の真の評価は、10年、20年、何十年か後に、これで良かったのか・悪かったのか、歴史が判断してくれる事と思います。
「至らなさを改むるに如くはなし」と反省した上で県民の皆様に頭(こうべ)を垂れ・・・・という真摯な知事の政治姿勢は、常に変化に対応しなければならない首長としては要求されるべき姿勢であり、評価されるべきであると考えます。が、県民は余程関心のある人以外は、報道による活字や一部分の音声でしか政治姿勢を判断できないのが現状ですので、知事の声無き声、心の葛藤部分はとうてい計り知れないと思われます。これらが十分に伝わらないことは残念です。
果たして、知事の今回の「熟慮」は、どれだけのものを得、どれだけのものを失ったのか?山口村にとどまらぬ大きな大きな課題のように思われます。
ニュースで報じられた喜びの加藤村長や大山中津川市長の姿の後ろに、長野県民であり続けたいと願っていた約40パーセントに近い村民の方々の戸惑いと悲嘆の涙が感じられ、心沈む何とも複雑な思いの一日となりました。
本日「トライアルしなの」では新年初の団会議を午後から行いました。次回は、1月14日午前縲恬算関係の勉強会を行います。
平成17年の元旦は、昨年末から降った雪が積もり、純白の眩いばかりの幕開けでした。初日の出に映える薄紅色の山々が美しく、清々しい中で、思わず日の光に向かい手を合わせました。
『平穏で平和な一年でありますように!』
1月4日、本日は仕事始めの日です。
10時30分より庁内では、仕事始めの式が行われ、知事がご挨拶をされました。
まず、年末から年頭にかけての大雪・地震発生により、各部署で休日を返上しての的確な対応に対して、又、365日休日のない警察官や県立病院・各施設等の職員に対して感謝の言葉が述べられました。『24時間365日、県民の真の幸せのために奉仕させて頂く立場』であることの認識と決意(県民への奉仕者としての責任と誇り)が述べられたあと、『経済発展の理論』で著名な、ヨゼフ・アロイス・シュンペーター(1883縲鰀1950年)の考えを引用してのご挨拶がありました。
日本では経済哲学の塩野谷祐一氏が、シュンペーター研究の第一人者といわれています。
「イノべーション、すなわち資源を陳腐化した古いものから新しい生産性の高いものへと移す企業家精神こそ経済の本質である」と述べたシュンペーターは現代にも通じる経済哲学をもっていたのだと思います。
知事のご挨拶後、県警の吹奏楽を伴奏に県歌『信濃の国』が歌われました。
年の初め、「トライアルしなのの議員が志に基づき県民のため今年も活躍できますように!今年もお世話になりますので宜しくお願いします。」の意を込めて、会派控室に我家の庭の南天の実を添えてお正月の花をいけました。
本日より会派の日誌を今年も綴らせて頂きます。
午後3時半過ぎから、表現センターにて知事会見が行われました。
山口村の越県合併について、知事は無念の思いで申請を決断をされました。詳しい様子は、明日の日誌でお伝えします。
仕事納めの本日、今朝の長野は雪景色です。
26日に発生したスマトラ沖の地震による津波の被害は十数カ国にも及び、日本人を含む死者は2万2000人を超し、地震による史上最悪の惨事となってしまいました。
2004年は、『地球の警鐘』としか思えない惨事が次から次へと起こりました。天災ばかりではなく、イラクでの人質事件や国内でも幼児虐待や凶悪な犯罪が多く、心がすさんだ世の中になったと感じられます。これから先、どうなってしまうのか? 本当に不安です。
「人への温かな優しい思いやり」に欠け「人と人の心」(信頼感)で結ばれた「絆」が、過剰な機械文明の発達により失われつつある中で、真の人間としての心を取り戻して、来たる新しい年は世界中が「平穏」で「平和」な年になるようにと心から祈ります。
昨日知事は、山口村と岐阜県中津川市の越権合併について、古田議長と宮澤総務委員長と会談した際、「『信濃の国』を県民として歌いたい、長野県に残りたいという人に対する『ケア』をどうすればよいか、検討している』と延べ、県議会へも対応を求められました。知事は、「いたずらに判断の先延ばしをすることはない」とされながらも、申請に対する明確な結論は示されませんでした。
又、山口村の加藤村長と中津川の大山市長との会談で、加藤村長が「是非とも年内に申請を。村民の苦しい気持ちを年内に解消して欲しい」と、再三述べられていましたが、知事は要請に対し、県議会の可決で『歓喜の涙』を流された方もあればそうでない方もある。あの日流した涙には二通りの涙があります。長野県に残りたく思う悲しい涙を流した方達へのケアが必要」という内容のことを述べられておられました。立場上年内申請を強く求められる村長さんの姿は、今までの経緯を考えると当然と思いますが、対照的な知事の姿がとても印象的で、「信州人としての人間愛」を一途に貫いているかのように一県民の私の目には映りました。
人は、ときには悲しい嘘をつかなくてはならない時があります。
人は、ときには悲しい決断も迫られるときがあります。
自分を納得させて、悲しさを苦しさを超越して、自分なりの決断を下し自ら行動した時は、全て自分の責任において自分の心の中で消化させなくてはなりません。それが良い結果であろうとも、たとえ悪い結果であろうとも、全て自分が受け止めるべきであろうと考えます。受け止めた上で、新たな道を模索し、その葛藤の中で、人間的な深みも温かみも思いやる心も増して人間的に幅が出てくると思います。そこで初めて、人間としてひとつ成長できるのだと考えます。
山口村の今回の問題は、人々の心に何を残したでしょうか?
山口村が、信州が『溶けていく』のではなく、本当は『人の心が溶けていく』ような思いにかられます。
本日は御用納め。『トライアルしなの』の会派日誌も、次回は2005年の新春になると思います。稚拙な文で綴られて、会派の活動も十分にお伝えできなかったかもしれませんが、読んでくださった皆様に心から感謝いたします。有難うございました。
『酉歳』の新年は、卵からかえった雛鳥が大空高く舞い上がり、天空より広く見渡せる目と、育まれた強い翼で広く行動し、的確な判断力で生きる『生命力』を発揮する年になるのでしょうか?「愛の力」で育まれた『巣』の温もりをいつも感じ、忘れることがない世の中であって欲しいと願います。
新年『トライアルしなの』は、1月5日に団会議を行います。