会派日誌

2005/3/23 水曜日本会議で議案採決副知事・教育長人事案否決 予算案5件減額修正  知事、再議請求

ようやく開かれた本日の本会議では、結局来年度県当初予算案から五件、計2億8400万円余を減額修正し、副知事・教育長人事案が否決されました。
『トライアルしなの』では、今井議員が一般会計予算案修正案に対し、反対。原案賛成の討論を行いましたが、結果は否決でした。

「今回17年度の予算案には修正が多く、その過程にも深い議論がなく、もう少し現状を調査し県民の声を聞く必要があると思う。またこのように一括討論されるのは疑問であり、1つ1つ現状を見つめ、時間をかけて討論をしていただきたいものばかりです。
広報費につきましても、県内各地で活躍する人々や生活を紹介し、意見をうかがうテレビ広報番組が10分では短く、もっと多くしてほしいという県民の皆様からの声に答え、30分に拡充する費用8000万弱等を増額するものを、県議会の広報費増額とともに出されたものです。
また、木製ガードレールにつきましては、「利用量を増やすと単価が下がる。利用する所がなく、間伐もそれなければ、山は今のまま荒れ放題で死んでしまう。やがては、水源涵養の役割も果たさなくなってしまう。」と、南北佐久の山持ちの方の声も聞こえてきました。
現場の声を、県民の皆様の声を聞いている修正案なのでしょうか。5つもの事業予算案の修正は17年度の県政を停滞させないでしょうか。
私は、ここで「スキー王国NAGANO構築事業予算」1300万円を全額削除する修正案について取り出し、反対論を行いたいと思います。

から始まった討論は「スキー王国NAGANO」を広く世界・日本中にPRし積極的な受け入れを進めていくべきであるとした内容で、最後は、
こうした時期に、信州の冬の観光のエースである、スキー観光を強力に振興するメインの事業、旗印である「スキー王国NAGANO構築事業」を失った場合、県内の各スキー場を取り巻く関連業者の皆様は、今後、どのような、総合的で、具体的な戦略を展開していけばよいのでしょうか。
本事業が予算案から削除された場合の関連事業者の皆様方の落胆は、いかばかりかと思うわけであります。
また、県の責任といたしましても、県内の主要な産業であり、経済・雇用効果が高い観光業の冬の柱であります。スキー観光の振興から手をひいてしまうような時代となって良いわけがありません。

今後、県内のスキー観光を再興させることができるか否かは、この「スキー王国NAGANO構築事業」が、これからも継続的に実施されることにかかっているわけでございまして、「スキー王国NAGANO構築事業」の予算案の削除を求める修正案には、断固、反対するものであります。

しいう訴えで締めくくられました。

本会議では、各委員長の報告がなされ、『平成17年度の一般会計予算』は、委員会審議による修正案(木製ガードレール予算の削減、スキー王国NAGANOの予算全額削減、非常勤特別職である環境保全研究所長の報酬全額削減、広報事業費の削減、ITバス事業の全額削除)が可決される結果となりました。

今日一日の議会の様子を見ていても、一県民の私には、知事と県議会の距離がどんどん離れていくようで、何かむなしい思いで一杯になりました。
本日の採決を受けて、知事から午後3時過ぎに、再議権が発動され、明日本会議に上程される予定です。
この再議権が発動された場合、議会が同じ議決をあらためて出席議員の3分の2以上の賛成で可決しない限り、廃案になるというもので、本日の様子を見ていると結論は変わらないような気もします。
また本日は、新年度の議長・副議長を決める議会人事が行われました。
 議長には、萩原清議員(自民党県議団)が、副議長には佐野功武議員(県民クラブ・公明)が選出されました。
 

2005/3/22 火曜日本日も総務委員会で本会議明日へ延会

県議会総務委員会は、日程を2日間延長し終了しましたが、本会議は明日23日に延会となり、深夜に及ぶ本会議は免れました。
田中知事の住所問題に関する松林経営戦略局長の発言をめぐり審議が中断した件について知事は自ら質疑に答えるとして以下の文書を議長・総務委員長に提出しましたが、総務委員会は議長に対応を委ねる事とし、知事への質疑は行われませんでした。

<長野県ホームページより>

※「知事の住所」問題に関しての長野県議会総務委員会における質疑について田中知事から県議会議長あてに文書を提出しました。

平成17年(2005年)3月21日

長野県議会議長 古 田 芙 士様

長野県知事 田 中 康 夫

先日来、長野県議会総務委員会に於いて質疑されております「知事の住所」問題は、長野県民であると同時に長野県知事であります私 田中康夫を巡る問題であります。
 元より、県議会の空転は、何れの県民も望む所でなく、然らば、当事者であります私が直接、委員会の場に出向いて、委員各位の質問にお答えするのが望ましい、と考えております。
議長に於かれましては、“車の両輪”の関係たる県知事職を務める私からの申し出を尊重頂き、関係各位との調整をお願い致したく存じます。

 猶、総務委員会の場で、「違法性はない」と経営戦略局長が述べましたのは、日本弁護士連合会元会長の土屋公献氏を始めとする3名で構成される「住所認定に関する審査委員会」を本県が設け、御議論頂いた点に関してであります。
 単身赴任者や学生を始め、首相や国会議員に至る迄の「住所」に関し、法曹界に留まらず広く世間に於いても関心の対象となっている昨今、何れも碩学として知られる3名の方々が深い御議論の末、「住所複数説」に基づく見解を示されました。
 万機公論に決する上で、問題の所在を明らかにした委員会の議論は「県民益」に叶う、との長野県の立場を経営戦略局長は開陳したものであり、それは議事録でも御確認頂けます。
 その上で彼は、「『県民益』の用い方が皆様にあらぬ誤解を生じたとすれば、それは、私の説明不足であり、不徳のいたすところで、大変心苦しく恥じ入るところでございます」との文書を、宮澤敏文総務委員長宛に提出しております。 
 以上の点を申し添え、総務委員会に於ける発言の機会を私にお与え下さいますよう、お取り計らいをお願いする次第です。

※この書簡は、宮澤敏文総務委員長にもお届け致します。

総務委員会は,同問題に対して松林局長に対し、発言の撤回と謝罪などを求める決議案を、田中知事に対しても深い反省と県民への謝罪を求める決議案が採択されました。

会派へ配られた一般県民の方々から県へ寄せられているご意見を拝見すると、「今議会の状況は県民に目を向けていない。」「議会は明日につながる建設的な議題にこそ提案、討議に時間を割くべき。」「不毛かつ後ろ向き議論ばかりが印象づけられる。」「議会の第一の使命は県民益の創出。」「何時の議会も明日の長野県の創造的案件に向かい合って積極的な討議を期待。」「議会は良い仕事をしているなと県民にうなづける活躍を期待。」「県民に直結する内容で議会を勧めて頂きたい。」「報道では知事を呼ばず知事に謝罪を求める決議案を提出するようですが、これでは反対意見を封殺して一方的な意見のみを通すという本来の議会で意見を戦わせるという意義がなくなります。」「県の批評や悪口雑言ばかりでなく議会の存在感を、・・・」等々・・・・なるほど県民は良く見ているのだと思いました。

明日、本会議は午前10時開会です。
今井県議が予算案に対して、原案に賛成の立場で討論を行います。

2005/3/20 日曜日総務委員会空転、本会議採決延期。 各地で合併のため閉村式。旧山口村の神坂小学校涙の閉校式

木曽郡山口村が2月に岐阜県中津川市に合併したことを思う時、いまだ鮮烈で複雑な無念さが交錯しますが、旧山口村の閉校式が19日に行われ、98年に建てられた、木がふんだんに使われた立派な木造校舎から生徒達が旅立ちました。
4月からは岐阜県中津川市の学校の生徒になるので、長野県の教職員の多くは、生徒達とお別れという事になりました。「新しい学校には行きたくない」と不安を訴える生徒達、「最後までこの学校を守れなくてごめんなさい」と頭を下げる校長先生、涙涙の閉校式だったとの事です。
県内公立高校一般入試の合格発表が18日に行われ、多くの受験生が新たな人生を歩み始めます。
又、県内各地では、合併を控え、各地で閉町式・閉村式が行われています。ひとつのコモンズとしての歴史と伝統・文化が合併により時代と共に変わっていきます。

県議会は、18日の総務委員会が、田中知事の住民票問題で、松林経営戦略局長の「県民益」発言をめぐり粉糾、経営戦略局長の謝罪が足りないとして空転し、予算案や人事案の採決に至らず、本会議は22日に延会となり、総務委員会が22日の9時から引き続き行われることになりました。
松林経営戦略局長は文書で総務委員会に対して、以下の文を提出したのですが、謝罪になっていないと本会議が開かれなかったとの事ですが、文を読む限り「大変ご迷惑をおかけしました」で結ばれている文の内容は謝罪だと一県民の私は思うのですが、どうなのでしょうか・・・・・?
 
 大変お手間をとらせまして、失礼をいたしました。

 議員の皆様からご指摘のありました私の発言に関しまして、正確を期すために、再度、発言内容をテープで聞き取り確認をいたしました。

 今回の住所問題に関し、広く議論の対象となりましたのも、単身赴任や遠距離通勤を始めとする雇用勤務形態が多様に変化し、その結果として、法律や司法の場でも住所地の認定に関して様々な意見が出てきているのではないかと、私は感じております。

 こうした中で、本県は、日弁連の元会長である土屋公献さんを委員長とする「住所認定に関する審査委員会」を設け、こうした社会一般の勤務や通勤の実態に即してご議論いただき、その結果として住民複数説をお認めになったことは皆様にお伝えしているところでございます。

 私は、こうした一連の深い議論も、また一つの県民益に繋がるのではないかと、こうした考えを申し上げたところであります。

 しかしながら、議場の場で用いられてきた「県民益」、すなわち雇用の増加や福祉の増進などの意味での用い方とは、意味合いを異にするものであったと改めて感じております。

 したがいまして、私の発言における「県民益」の用い方が皆様にあらぬ誤解を生じたとすれば、それは、私の説明不足であり,不徳のいたすところで、大変心苦しく恥じ入るところでございます。

 なお、一連の支出の是非に関するお問い合わせに関しても、発言内容を再度テープで確認いたしましたところ、公費を支出することがすなわち違法な支出ではないという意味合いで申し上げたところでございます。

 あわせて、泰阜村と長野市が一連の過程で税金を用いたことなどに関しましても、私の説明の中であらぬ誤解を生じたとするなら、これもまた重ね重ね私の不徳のいたすところでございます。

 以上、謹んで皆様にご報告申し上げます。

 大変ご迷惑をおかけしました。

2005/3/17 木曜日総務委員会をのぞく各委員会昨日で終わり  本日総務委員会のみ開催

昨日で総務委員会をのぞく各委員会が審議を終え、条例案・予算案・人事案等の修正がある委員会から修正案が提出されました。
県警察委員会は、空き交番対策で県職員を40人県警(交番)に出向させる条例案を否決。削除した修正案を可決しました。
又、県の来年度予算案に対して、減額修正案五件が出されています。
★生活環境委員会で、県環境保全研究所長の報酬480万円全額削除。
★商工委員会で、スキー王国NAGANO構築事業費1300万円全額削除。
★土木委員会で、木製ガードレール設置費2億1700万円を前年度当初並みの1億円に減額。
★総務委員会で、ITバスによる移動パソコン教室開催事業費3100万円を全額削除。
★総務委員会で、広報費3億4300万円を前年度当初(2億2000万円)並みに減額の見通し
人事案は、副知事(総務委員会否決見通し)・教育長含みの教育委員(文教委員会否決)・教育委員(文教委員会可決)の案件が出ていますが、どの案件も本会議でどのような結果になるのか厳しい状況です。
又、総務委員会で検討されていた地方自治法に基づく調査特別委員会(百条委員会)の2月県議会での設置については、見送りになりました。

本日開催されている総務委員会は、経営戦略局長の答弁をめぐり紛糾し、採決が明日に持ち越されることになりました。
明日9時から総務委員会が再開されます。
明日何時から、本会議が行われるか全く解らないほどの現在の状況だそうです。

2005/3/14 月曜日3月12日(土曜日)軽井沢にて移動県議会報告会開催

雪が舞い、風が冷たい真冬並みの寒さの中、12日今井議員の選挙区である軽井沢にて移動県議会報告会を開催いたしました。
2人会派になって初の移動県議会報告会でしたが、10時からという早朝にもかかわらず80名以上の方々が集まって下さり、県政報告を行うことが出来ました。
軽井沢にお住まいの田中知事のお父様も、地元での開催でしたので、お顔を見せて下さりご挨拶を頂きました。

今井議員・島田議員の県政報告後、参加者の皆様との意見交換を行いました。山口村の越県合併問題についての感想のなかで、「岐阜県に行ってしまった旧山口村との交流会を島崎藤村を通して年一度位はやったらどうか」との提案もあり、信州の島崎藤村への県民の強い思いが伝わりました。
又、環境問題に関する詳しい意見を年配のご婦人から頂きましたが、環境問題に大変造詣が深く幅広い知識をお持ちで驚きました。
又、配布した資料の山口村の越県合併関連の中に島崎藤村の【椰子の実】の歌詞があり、参加者の皆様と合唱をし、交流を深めました。

―信念と行動力の会派『トライアルしなの』結成宣言―

 社会・経済情勢の変化、住民意識・価値観の多様化などにより、戦後の日本の繁栄を支えてきた日本型システムが行き詰まりをみせています。国も地方も避けることのできない改革のなかで、新たな国のあり方や地域の創り方が模索されています。「国から地方へ」「官から民へ」の大きな流れのなかで、ここ長野県でも生活者に視点をおいた県政が望まれています。

 改革の原点、それは政治、行政への信頼です。少なからず県民の痛みを伴う改革は、県民の政治、行政への信頼と議会自らの改革なくして得られません。

 県政は、これまで県民不在の密室による利益誘導、利益分配型でしたが、これからは、県民に開かれたわかりやすい住民参加を前提とした県民視点の県民益が求められています。私たちは、そうした政治と行政のあり方へと変わり始めた長野県の改革の歩みを止めることなく、さらに進展させ、県民に開かれた信頼ある行政、議会に変えていきます。

 私たちは、私利私欲のない改革への信念と行動力をもって、地域の代弁者として「対話と現場主義」を信条とし、220万人の県民ととも活力あふれる温かい長野県を目指していきます。

初心である「結成宣言」の意義を再確認し、今後も【トライアルしなの】は頑張って参ります。県内各地へお伺いしますので、県議会報告会の開催希望がございましたら事務局までご連絡ください。

2005/3/10 木曜日本日より各委員会が始まる

昨日で一般質問が終了し、本日から来週の水曜日(16日)まで委員会が開かれ、各委員会で様々な問題が審議されます。総務委員会だけは、17日までの開催となります。
島田代表は社会衛生委員会、今井議員は文教企業委員会に所属し、それぞれで頑張っておられますが、今議会の後半部分で新年度の委員会が決定されます。
総務委員会では、田中知事後援会幹部の働きかけを記録した文書が公開されなかった問題等をめぐり、委員会では9日に田中知事を参考人として呼び集中審議を行い、事実解明に至らず審議を終えた経緯をふまえ、地方自治法に基づく調査特別委員会(百条委員会)設置を考慮しているようですが、設置の是非に関しては各会派でも見解が分かれているようです。
島田代表は「中身が百条委員会設置の議論に値しない」との見解を示しています。

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